Contents
アメリカでの自動車保険、カスタマイズの種類も多く、値段も会社によって大きく違ったりするので、どの会社のものにするか非常に悩ましい問題になります。
ぴんねず家では、渡米当初はTravelersで契約していましたが、2回目の更新の時に、さすがに高額ということでGEICOに自動車保険を変更しました。

この選択が正しかったかどうかはわかりませんが、少なくとも自動車保険の支払いを1/3程度にまで下げることができました。
GEICOアプリDrive Easyとは
このGEICOという自動車保険では、Drive Easyというアプリがあり、これを自分の携帯電話にダウンロードしてログインすることで、日ごろの運転の安全度を採点され、点数に応じて保険料が割り引かれる、という特典を受けることができます。割引は最大で25%程度と書いてありました。
一部の州では使えないようですが、我々の住むテネシー州ではこのDrive Easyというアプリが適応可能です。
Drive Easyというアプリは、GPSと連動しており、われわれが車などで高速移動した場合にログが記録されてしまいます。

(アトランタ旅行時)
もちろん、この特典については登録制なので、自分はアプリによる追跡を受けたくないという場合や、危険運転者と認定されて保険料が高くなるかもしれない自覚がある場合など、特典を受けないことも選択できます。
我々は、とりあえず登録すれば最初の契約が10-15%割引になるということで、ためしに契約してみることにしました。
Drive Easyの採点基準
Drive Easyはわれわれの携帯のGPSやモーションセンサーなどを使って、われわれの運転を評価します。以下が主な採点基準と思われます。
1.ながら運転の有無
日本でも運転中の携帯電話の使用は危険ということで取り締まりの対象になっています。アメリカでも州によって、取り締まり対象になるかどうかは異なるとは思いますが、事故などをおこすリスクが高い運転者であることは共通であり、Drive Easyの主な目的は、運転中に携帯電話を使用するドライバーかどうかを選別したい、というところにあるのかもしれません。自動車保険会社からすると、事故をしない優良ドライバーを増やしたい、という思惑があると思います。
特にアメリカ人はおしゃべり好きで、いろんな場面で電話をすることが多い印象があるので、普段から運転中に電話したりする習慣がある人は、Drive Easyを自ら適応しないことが予想されます。
そのため、Drive Easyは実は割引ではなく、Drive Easyを使う場合が通常の料金で、使わない場合はむしろ1-2割上乗せされているのではないかと勘繰っています。
Drive Easyでは、乗車ごとに何回携帯電話を使用したかをカウントします。通常は携帯電話は使わないので、「0」となります。この「0」ドライブ回数が何回連続したか、というところがカウントされます。
この携帯電話の使用、どういう動きがNGで何がOKなのかは明確ではありません。なので、自分の経験をもとに、NGとOKの例を紹介します。
ながら運転認定される行為とされない行為
Drive Easyに監視されるからと言って、過剰にビビる必要はありません。今のところ、以下の場合は、ながら運転のカウントがされていないことを確認しています。
①停車中に携帯電話を使用する行為
運転中に地図を確認したいとか、電話がかかってきた、という場合は、停車/駐車して移動していない状態で携帯電話を使用すると、ながら運転とは認定されません。信号待ちの間に音楽を変更するのも大丈夫でした。
②Bluetooth接続のオーディオの変更
運転中であっても、Bluetooth接続のオーディオの音量を変える行為や、次の音楽、リピートなどの指示を、携帯電話を触らずに、自動車側の操作ボタンで操作する行為は、ながら運転に認定されませんでした。ただし、地図アプリを介して音楽を聴いている場合は、後述のとおり、注意が必要です。
③Apple Watchに来た通知を見る行為
運転中にメールや天気、ニュース情報などが来て、Apple Watchがお知らせしてくれることがあります。これをチラ見する行為は、ながら運転に認定されたことはありません。
④同乗者として車にのっているときに携帯電話を使用する行為
当然ですが、同乗者として乗っている場合は、いくら携帯電話を使用しても問題ありません。
そして、Drive Easyに、今までにながら運転と認定されてしまった行為が以下になります。大部分が不可抗力ですが。。。
①Bluetooth接続の車内電話
これは盲点だったのですが、実際に携帯を触らなくても、運転中に電話を受信して、Bluetooth接続の車のボタンを押して会話を成立してしまうと、ながら運転に認定されます。電話を無視して出なければ、ながら運転の認定はされません。
②電波の悪い場所できちんと停車/駐車して、Google Mapなど携帯電話を使用し、その後すぐに運転を再開した場合
これも不可抗力ですが、電波(GPS?)の悪い場所できちんと駐車してGoogle Mapを使い、道を確認してすぐ運転を再開した時に、後から確認すると停車していない扱いになったのか、ながら運転に認定されていました。停車していても、目的地までの途中で携帯を使う場合は、なるべく電波の良いところで使うようにしましょう。
③地図アプリを介して音楽を聴く場合
上記の通り、Bluetooth接続のオーディオの指示を、車側のボタンで行うことは問題ありませんでした。しかし、Wazeなどの地図アプリを開いていて、そこからリンクされたオーディオ(Amazon musicやYoutubeなど)を聞いているときに、音量変更や音楽の変更などの指示を出すと、たとえ車側のボタンを使っていても、ながら運転認定されてしまいました!
2.急発進や急ブレーキ
Drive Easyでは、急加速や急ブレーキも記録されます。特に急ブレーキは場所や回数まで記録されます。
ただ、必要以上に怖がる必要はないように感じます。ほぼ毎日車で片道15マイルの通勤していますが、自分の場合は急ブレーキのカウントをされるのは月に1回あるかないかです。
ただ、メンフィスでよくある、突然の車線変更による割込みなどで、仕方なく踏んだブレーキでも、急ブレーキカウントされる場合があります。
3.その他
その他の判定基準として、
・カーブできちんと減速しているか
・車線変更を繰り返していないか
・一定の速度で走れているか
・運転する距離
→距離が長いと減点という話ですが、毎日30マイル運転していても自分は大きな減点をくらっている気はしません
・運転する時間帯(混雑する時間帯や深夜などは減点対象とのこと)
→毎日通勤ラッシュに運転していますが、問題なさそう。
・運転する場所(危険運転ドライバーが多い場所は減点対象?)
→メンフィスは明らかに危険運転ドライバーが多いと思いますが、自分は大きな減点をくらっている気はしません
おそらく、最初の2項目が採点の大部分を占めていて、これらの項目は大きなウエイトを占めていないかもしれません。
ぴんねず家は実際に何点くらいなのか?
さて、Drive Easyを使い始めて一番気になったのが、採点結果が何点だとよいのだろうか?という基準です。
実際、何点だったらどれくらい割引される、という明確な基準はよくわからないので、我々の経験を記録しておこうと思います。
初回(アプリ登録時)約12-13%引き
過去の支払合計金額はわかるのですが、どれくらいDrive Easyで割引されたかまではたどり切れませんでした。うっすらとした記憶では13-15%引きくらいの値引きだった気がします。
アプリを運用開始して、最初は120点くらいからスタートして、MAXが100点でないことに驚きました。むしろそのせいで、何点取ればよいのかわからい、という問題があります。
1回目更新 約20%引き
ほとんど運転していないぴんねずがある程度良い点数をキープしていました。この時の正確な値引き率もわからないのですが、初回契約時よりもむしろ150ドル近く安くなったので、おそらく2割引近く行ったのではないかと思っています。
2回目更新 18%引き
長距離ロードトリップとかを重ねた結果、徐々に点数が下がってきました。二人とも仲よく102点で、この時は18%引きでした。
今後の更新の時も、どれくらい割引があったかを記録していきたいと思います。
Drive Easyの良い点と悪い点
われわれの場合は、上記の通り大きな割引の恩恵を受けているので、Drive Easyを適応させて良かったと思っています。ただ、このアプリには良い点、悪い点が当然ありますので、適応に迷っている方は参考にしていただければと思います。
①割引が結構しっかりしている
②アプリは無料
③最初に登録すればあとは自動で採点し、割引してくれる
④自分がいつどこに行ったかを確認できる
①アプリの電池消費がまぁまぁある
②行動ログを記録される(第三者にわたる可能性あり?)
③同乗者なのに運転者として記録されて、減点対象になる場合あり
④電車にのっても運転者として記録されて、減点対象になる場合あり
この③④の問題点は、勝手に運転者として認識されて減点になるという非常に困った問題です。しかし、これはアプリのログで、運転者・同乗者・乗っていない、という3つの選択肢をいつでも変更可能なので、気づいたときに変更しておけば問題ありません。
ただ、同乗者として乗った時や、電車などに乗った後に、いちいち減点されていないか確認し、変更しないといけないというのは少し手間がかかりますし、面倒くさいです。5割くらいの確率で同乗者として認識してくれますが、もう少し精度を上げてもらいたいものです。
手間さえかければ、実際には減点はされませんので、大きな問題ではないかもしれません。ただ、変更が可能なのは1か月間なので、忘れているとそのまま減点されてしまいますので注意が必要です。
まとめ
GEICOのDrive Easyというアプリについて紹介しました。
我々としては、大きな割引をしてくれる特典なので、とても良い制度だと思っていますし、アプリを使ってよかったと思っています。
ただ、同乗者であることの認識の精度に少し問題があり、減点回避に一手間かかるところがイマイチなところではあります。
行動記録を残されるのが嫌な方もいると思います。
なので、最終的にはメリット・デメリットを考えて、アプリを使用するかどうかを決めていただければと思います。